山陰の小京都「津和野」は穴場の観光地!?

· 文化・食べ物

海外から絶大な人気を誇る観光地、京都。オーバーツーリズム(観光公害)が問題になっているほど、国内のみならず海外からも多くの訪問者がいらっしゃいます。

地震が多い地形や戦時中の空襲などの影響により、歴史的な建築物が多く失われている日本。そんな中、まち全体から「昔の日本」を感じさせる古都・京都が注目を浴びるのも納得です。歩いているだけでタイムスリップしたかのような体験ができるエリアは、日本にそう多くはありません。

「でもさすがに、人が多すぎる…」

私も京都が好きですし、祖母の家が関西方面にあるので京都に遊びに行くことがしばしばあります。しかし年々、京都の人口過密度が上がってきていることを肌で感じるのです。

東京に住んでいる私ですが、人が多いところは苦手。できるだけ空いている時間・場所を選んで移動したり生活したりしています。旅行先についても、できるだけ混雑を避けるよう工夫しているつもりです。

そんな私が最近「京都っぽいのに人がぜんぜん居ない穴場スポット」を見つけました。島根県にある津和野というエリアです。

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山口県との県境に近く、島根県の左端にある津和野。津和野駅から徒歩数分でメインストリートの殿町通りに到着します。城下町時代の雰囲気をのこしている殿町通りは、白壁のまちなみ・道脇の堀に鯉など、風情たっぷりの景観が広がります。

私が訪問したときは、ここを歩いている人はたった数人。観光地としてまだ有名ではないようです。しかし、だからこそ落ち着いた気持ちでゆったりと散歩することができます。

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郡庁跡や津和野カトリック教会などの歴史ある建物もチラホラ。個人的なおすすめは「津和野藩校養老館」です。ここは当時の塾のような場所。建物に入って見学したり、当時の地球儀などの資料があってとても興味深かったです

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こちらは津和野の郷土料理「うずめ飯」。パッと見はお茶漬けのようなビジュアルですが、このご飯の中にたくさんの山菜などが埋められているのです。

”津和野は、山あいの町で、昔、お客様にもてなすものが山菜くらいしか無く、表に出すのが、恥ずかしい気持ちがあり、ごはんの下に、うずめて、控えめに出したと言われています。”(店内メニューの説明書きより引用。)

なんて謙虚な食べ物なんだ…と日本人の奥ゆかしさを感じながらいただきました。山菜は美味しくて栄養があるので「恥ずかしい気持ち」なんてないよ!と励ましたくなる料理でし

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食後には津和野の銘菓「源氏巻」とコーヒーで一服。源氏巻はカステラのような生地で餡を包んだ、100年以上愛され続けている伝統の津和野銘菓です。このときは白餡・抹茶餡・こし餡の3種類を食べました。

しっとりとした食感に餡の優しい甘さ。カステラ生地だけでもお菓子として成立しそうなくらい上品な味わいでした。これは抹茶とも合いそうだなぁ。お土産用にも販売がありました。確かにお土産に丁度良いお菓子ですね。

まだ多くの人に知られていない隠れ里のようなまち、津和野。「山陰の小京都」という肩書のとおり、昔の日本の姿がほんのりと香る素敵なまちでした。京都に比べると見学できる文化財は少ないので、そこはご注意ください。あくまで「小さな京都」です。

人の多い観光地に疲れた・ゆったりと昔のまちなみを歩きたいという方にぜひおすすめしたい観光地でした。機会があれば足を運んでみてはいかがでしょうか。

ライター:あぐ