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最近、印象派の作品を映像で体験するアライブの展覧会が話題である。
ゴッホに続き、今回はモネのアライブが日本橋のコレド室町で開催されている。
フランス印象派の豆知識として前期と後期に大別されていて、
前期は印象派の祖のマネに始まり、モネ、ドガ、ルノワール、
とアカデミアやサロンの重鎮たるメンバーが名を連ねる。
その後にゴーギャン、ゴッホといった後期印象派が続く。
印象派の前期と後期では、画家の雰囲気と作風が違う。
後期はわかる通り、異国情緒やオリエンタリズムといった文脈がある。
またより哲学的である。
一方で、前期はフランス国内の風刺的な内容の作品が多い。
いわばジャーナリズムであり、ロマン主義→写実主義の系譜に対して再度写実を反転させるという役割も担った。
そんなモネの作品を映像を通して感じることは、19世紀フランス国内のまだ貴族文化が濃厚なサロン体質やその当時のニュアンスをモネの叙景詩的な作品の中に見出すことができるだろう。