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音楽哲学って分野があるそうだ。
そもそも音と雑音、ノイズと静寂と音楽の間をどう区別するかって哲学があるが、それを坂本龍一は教えてくれる。

今回の坂本龍一展はその原点を教えてくれる。
音楽とインスタレーション

音楽と芸術の間
音楽と静寂とピアノ・・・
これがうまく絡み合ったインスタレーションに加えて、
坂本龍一の死生観と時間の概念が混在する。
この辺の情報や哲学を知った上で訪れてもよく分かりにくい。
そこでおすすめするのは一回展示作品を一通り回った後にもう一回見返すことだ。
そうすれば何が言いたいかがよくわかるし、
表現したいものもよくわかる。
しかし、人によっては恐怖を覚えるらしい。
という点で面白いのは昔博報堂の井村さんが書いていた
『面白いって何なんすか!?問題――センスは「考え方」より「選び方」で身につく』
で言及されている、面白いの反対は『わからない』ということだという。
わからないのであれば怖いという一見文脈上よくわからない点も結びつく。
いや単純に音がホラーっぽいのと静寂が長くてたまに音が聞こえてびっくりするのかもしれないが。
とはいえ、感じ方はいろいろだが、おすすめの展覧会ではある。